もう何年も前になるけど、「訪問販売で日本で最初にエコキュートを売ったのは俺だ」という自称、伝説の営業マンに会ったことがある。この業界で自分の名前を知らないものはいない、と。元々その伝説さんと話をするきっかけになったのは、現地で2回目に会った時だった。初めて会った時は自分が黙々と回ってるところを目にしただけでお互い訪販の営業がいるなぁくらいの認識だった。それから割と近い数日後、前とは全く別の現地で出くわし、その時ははなんとなく顔見知りみたいな感じだったので、何の営業してるの?みたいな感じで声をかけられた。

日本で最初に売ったかどうかは別としても、伝説さんの話はすごく面白かった。伝説さんの営業手法を結構細かく教えてくれて、しっかり筋道が通っているなと思いながら聞いていたので、今でもそこそこその話の内容を覚えている。

伝説さんは”どういうお家を狙ってエコキュートを売っているのか”から話をしてくれた。伝説さん曰く
「都市ガスのお家を狙え」と。
「なんでか分かる?」
と聞かれプロパンガスが違約金がかかる事くらいは知っていたので、それが理由かと思ったらそうではなかった。実は、都市ガスだとそのガス会社から既に電力自由化の提案を受けていることが多いので、光熱費削減に関してのニーズをかけられているからだと。そこで伝説さんは「いやいやいや、あなたのお家にとっての最適なプランは」と説明し、「ただしそのプランに加入するのにはエコキュートが必要なんです。じゃ、ちょっと計算してみますね」と機器導入費と設置後の経済的メリットを説いて契約をとると。エコキュートから入って最終的には太陽光発電セット販売を目論んで単価を上げていくという手法だと話してくれた。
風貌はパッとしない50歳過ぎくらいのおじさんだったけど、思わずその話術に聞き入ってしまっていた。ちなみに伝説さんのすぐ後ろに30才前後のお弟子さんみたいな人が同行していた。その弟子クラスでも年収は1000万はあると。
その売り方の話も面白かったし、どうやらフリーの営業マンらしくそういう生き方もあるんだなとそれも面白かった。フルコミッションというやつだろう。自分の営業手法をオープンにする人もいれば、絶対に内緒にしておきたいという人もいる。伝説さんは前者で、そういう人は稼ぐこともそうだけど、人と仕事をする事の方が好きなんだろう。最終的には「良かったらウチの会社に来ない」と勧誘をされ、実際に僕もその話を聞いて(確かにこういう風にすれば売れるかも)と心は動かされたものの、転職するまでには至らなかったけど。でも、面白い経験ではあったので今でもその時のことはよく覚えている。

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