昨日の記事を書き終えてからもう一つ思い出した漫画のシーンがある。それがこれ。

「3つ?冗談だろ 動き全てが罠だぜ」

冨樫義博/HUNTER × HUNTER

いわゆるトークスクリプトの中の一つのフレーズの中にも、色んな意味がある事を思い出させるシーンだった。例えば僕であれば最初の挨拶を「こんにちは」と決めているのは、お客様にも「こんにちは」と返させる事で、コミュニケーションを成立させ互いに気持ちの良い関係を築くために言っている。ただの挨拶のつもりでは言っていない。「すみませ〜ん」だと「はい(?)」と返されることが多く、悪くはないが「こんにちは」→「こんにちは」の方が良好になれると思っている。

他には、面談して間もない時の軽い断りに対しては
「たまにこういう営業の人来ます?」
と対処することにしている。それは、本当に来ているのかどうかを知りたいのではなく、「すごい来るのよ」とか「あまり来ないわね」とか「たま〜にね」みたいに、ちゃんと会話になる人なのかどうかを篩に掛ける意味合いで聞いていたりする。警戒心の強いお客様だと
「たまにこういう営業の人来ます?」
「あ、でもいいです」
と全く会話にならない。これ以上話しを進めるかどうかの一つのポイントにもなっている。口に出す言葉では「たまにこういう営業の人来ます?」だけど心情的には(あなたは僕と会話ができる人ですか?)と聞いていることになる。

口に出す言葉が額面通りの意味ではないケースとしては
「こういう話はご主人様ですよね?」
と聞くのは、こちらが本当にそう思っているから聞いているのではなく、奥様にわざと「私じゃわからないし」とか「そうね、そういうのは主人ね」と言わせる事で、奥様に逃げ道を与える意味で言っている。逃げ道がある事で奥様は(私が決めなくても良い)みたいな心境になるので警戒心が和らぎ、こちらの話も聞いてくれやすくなる。

僕も上司や先輩からこういう事を教わりながら、ほえ〜〜〜、とすごく感心したというか勉強になった。僕自身は元々本音と建前の区別をつけるのが下手くそな、コミュニケーション能力の低い人間なだけに、一つのフレーズに色んな意味を持たせていたなんて考えてもいなかった。でも一回そういうのを知ってしまうと、自分でも色々試してみたくなる。一つのフレーズにどれだけ意味を持たせられるのかと、そういうフレーズをどれだけトークスクリプトの中に入れられるか、そこに、ただなんとなく話しているのかと意図を持って話しているのかの差が表れる。どちらの方が良い結果に近いかは自明である。考えて仕事をする人の方が良い結果が出るのは当然だ。一つ営業の良いところとして、フレーズ一つにしろちょっとずつ自分なりにトライができるのは良いと思う。

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